2002年8月26日(月)
那須チサンカントリークラブの経営会社である地産グループの中核企業、株式会社地産が東京地裁へ会社更生法の適用を申請
適用:会社更生法 負債:3207億円
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地産グループの中核企業、(株)地産(資本金19億5000万円、東京都渋谷区神宮前6−12−18、竹井博史社長、従業員647人)は、8月26日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請した。
申請代理人は池田靖弁護士(東京都新宿区新宿2-8-1、電話03-3356-5251)。なお、保全管理人には、内田実弁護士(東京都港区虎ノ門1-16-4、電話03-3502-6294)が選任されている。
同社は、1951年(昭和26年)3月設立の竹井産業(株)を前身として、65年(昭和40年)9月に現商号となった。「チサンホテル」の名称で知られる全国展開のビジネスホテル(29店)やリゾートホテルのほか、海外2ヵ所を含むゴルフ場「チサンカントリークラブ」19ヵ所を運営、また「アルコート」ブランドのマンション分譲、全国各地に点在するビル・土地の賃貸を手がけ、近時の事業ウェートは、ホテル事業46.8%、ゴルフ場事業38.7%、不動産事業14.5%となっていた。
従前より企業買収など積極的な運営で知られ、かつては株式買収などでマスコミでも騒がれた企業で、現在でも30社を超える地産グループの中核会社として、傘下には(株)ジェネラスコーポレーション(旧・地産トーカン(株))、ローマイヤ(株)(旧・エルエムフーズ(株))、ビーエスエル(株)(旧・ヒラボウ(株))など上場企業を有していた。業績もバブル期には次々とホテルをオープンさせるなどして急速に拡大し、90年12月期には年売上高約723億7700万円を計上していた。
しかし、91年6月にグループの総帥である竹井博友氏(当時相談役)が約33億円にものぼる脱税容疑で逮捕(その後有罪確定)されるなどスキャンダルが発覚したことで対外信用は失墜。以降も、バブル崩壊による地価下落や景気低迷の長期化で業況はジリ貧、毎期大幅な赤字計上を余儀なくされ、2000年同期の年売上高は約322億2500万円にまでダウン、当期欠損は約323億4600万円となり、約1696億7900万円の大幅な債務超過となっていた。
従前の積極的な事業展開から借入金は約1800億円を超えるレベルにまで達し、余裕のない運営となっていたうえ、不動産、株式投資に関連した関係会社への債務保証も過大となっていたことから、主力行を中心として金利減免を含めた支援を得る形で繰り回していたが、2001年同期の年収入高は約291億7600万円にとどまり、不動産の売却損や債務保証の引当金繰入により約413億円の特別損失を計上したことで約383億円の当期損失となっていた。毎期赤字決算となっていたことで債務超過額は約2084億円に達し、借入金も固定化していたことで、自主再建を断念した。負債は約3207億円。
なお、今年に入って、準大手ゼネコンの佐藤工業(株)(負債4499億円、東京、3月会社更生法)に次ぐ2番目の大型倒産となった。