ゴルフ場倒産情報

  │戻 るトップに戻る

2003年3月18日(木)
経営会社:株式会社岩瀬桜川カントリークラブ 
該当するゴルフ場:
岩瀬桜川カントリークラブ
適用:破産宣告を受ける
負債:170億円

株式会社岩瀬桜川カントリークラブ(資本金3000万円、杉並区宮前1−19−3、登記面=渋谷区神宮前3−1−24、代表高井聡氏、従業員50人)は、債権者から東京地裁へ破産を申し立てられていたが、3月15日に同地裁より破産宣告を受けた。
 破産管財人は松田耕治弁護士(千代田区丸の内2−2−2、電話03−6212−5500)。
当社は、1974年(昭和49年)4月に都内の建築工事業者がゴルフ場経営を目的として設立、89年10月にゴルフ場「岩瀬桜川カントリークラブ」(茨城県岩瀬町、18H)をオープンした。同ゴルフ場は常磐自動車道・土浦北I.Cから約40kmに位置し、コースメンテナンスでは県内屈指と高い評価を受け、正会員約900名(個人約500名、法人約400名)、平日会員約260名の会員を有し、95年3月期には年収入高約7億円を計上していた。
しかし、バブル崩壊後は入場者数の低迷に見舞われていたうえ、プレー単価下落の影響もあり、利益面では収支一杯を余儀なくされていた。また、2000年10月には、将来の強制競売などが予想されるとして、一部会員権者らが東京地裁へ民事再生法を申し立てる事態も発生していた(同年12月に「自主再建が可能」として民事再生手続きは棄却)。
 その後、ビジターの集客に注力するなど利用客数の回復に努めてきたものの、2003年同期の年収入高は3億円内外にまで落ち込み、赤字計上により大幅な債務超過に陥るなど業況ジリ貧が続いていた。さらに、最近になって経営権をめぐるトラブルも発生したことで、公平な債務処理を目的として、債権者から破産が申し立てられていた。負債は約170億円(うち預託金約100億円)。
 なお、ゴルフ場については営業譲渡の見込みがあることなどから、裁判所の許可を得て破産宣告後も営業が継続されている。

帝国データバンクより