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環境が人を作る。
オーストラリアと日本の違いをあげると、幾つか決定的に違う点があります。
 
1)プレーファスト
私が初めてオーストラリアでプレーした頃、ついていくのが一杯でした。手引きでやりますから、打ったら目土をしますが、次のティーに向かうところにバギーを置く。それから、アプローチだったりパッティングに入る。
パッティングは、ファーストパットを打ったら1m、2m残ってもお先にやる。(これは最後まで出来なかった)
同伴者がトラブったら、次の組に声をかけてパスをさせる。
さらに、最初にホールアウトした者から、次のティーに行って、ボールを打つ。
基本的にプレーの遅い人は少ないのですが、何かで遅れ気味になれば、キャッチアップしようと、小走りになったりもします。
2)完全ホールアウト
日本でも競技会にはOKはありませんが、オーストラリアでは、普段からOKというのはありません。
3)ティーグランドは、全員が同じところから打つ
若い人も年寄りも、上手い人も、下手な人も、全員おなじです。AクラスBクラスなんてありません。
4)ハンデキャップは毎日変わる
メンバーは、プレーするたびにスコアカードを出さなくてはなりません。スコアが良いから出す。悪いから出さない。こういうことは出来ません。
例えば、他のゴルフ場に行っても、スコアカードは出すし、もちろんOKなしですから、正確なHCが算出されます。

このような、きちんとした環境の中で子供のころから、やりますから、プレーも早いし、目土もします。グリーン上でもマークは直しますが、彼らにとっては、当たり前のことですから、意識はしていないはずです。
そうはいっても、中には不正をする人もいます。あいつはFoot・Ironを使うから気をつけろ。なんて具合です。
しかし、明らかにその比率は、日本と比べると少ないでしょう。
 
ブライアンは、当時83歳だったか。何年か前に癌になってしまい、とても痩せていました。ボールは200y行くかどうか?HCは12でした。穏やかな人で、にこにこ笑ってゴルフをしていました。
週に3・4回やっている人でしたから、顔と名前は知っていましたが、一緒にラウンドしてみると、スイングも良いし、ボールを上手く打つんです。しかし、パー3でも届かないところは刻まなくてはならないし、パー5も3打目はFWを使うので、厳しいゴルフです。
きっと若いころは上手かったんだろうと思っていると、彼は元プロだったそうです。オーストラリアでは、プロにもHCが付きますから、メンバーになって、クラブ競技に出ているプロも珍しくありません。
日本のようにHCが変わらないと、実力が落ちると競技会にも出られなくなりますが、例えプロでも、HC12でプレー出来ます。きっと数年後には15とか18でプレーしているはずです。ですから、ずっと楽しめる環境にあります。
こんな人ですから、人柄は勿論のこと、プレーぶりにも品があります。
次もまた一緒にやりたくなるおじいさんでした。
日本もこんな環境になれば、品格のあるゴルファーがどんどん増えるように思うのですが。

 

掲載日:2023年11月9日